ライターの職がなくなる?AP通信がマイナーリーグ野球の記事作成に「ロボット記者」導入を発表
AP通信による発表
AP通信(The Associated Press)が先週木曜日にマイナーリーグ野球の試合に関する記事を作成することを発表した。記事作成にはAutomated Insightsの人工知能とソフトウェア、そしてMLB Advanced Media (MLBAM)のデータベースを使用する。
自動作成される記事はTriple-A, Double-A とClass A gamesを含む142ものMLB提携チームと13リーグにわたってカバーされる。これらは今までAP通信のスポーツ記者が遠征取材も報道もしなかったところだ。
これは有能なスポーツ記者の職を奪うこととなるのか
AP通信によれば、「心配ご無用」だそうだ。
APは自動作成化に向けて専門家を雇って、一年かけてAutomated InsightsのプラットフォームのWordsmithをテストした結果、顧客である地方報道機関や新聞会社にサービスを提供することができた。
このプロセスにおいて、「人間」の記者はどのような役割を果たしたのだろう。
機械がアウトプットプットしたものをチェックする仕事
報道は極めて正確性とスピードが要求される仕事です。自動作成のシステム導入は技術的に難しくはなかったが、APで野球部署でトップクラスの編集者や記者は自動作成された野球記事の内容の質の確認、評価、修正に一年かかったそうだ。
一度プラットフォームを作り上げニュース事態の賞味期限が切れてしまう前に記事を作成できるように信頼に足るものを作ってしまえば、正確性の問題は一切なくなる。
APは今後野球以外のスポーツにおいても、AIとソフトウェアを導入していくことは違いない。
この場合にもたらされるメリットは、編集者や記者はさらなる調査が必要な大きな案件に注力する時間の確保と新しいデータ資源の活用にある。
今後このシステムの導入によって記者の能力が低下しないか、注目したい。
この発表からわかること
この記事はTechCrunchを和訳して作成しているのだが、書いてあるのは
"So if you’re worried that technology is “stealing jobs” from promising sports writers, rest easy."
"有能な"スポーツ記者の仕事は奪われないよ。ってあります。
当たり前のことですが、ある業界で生きていこうとするとやはり優秀でないと人間にも機械にも職は奪われるようです。逆に言うと、頭一つ抜けると機械にはできない仕事が舞い込んでくるようです。
AIによる仕事の略奪が起こる。中間管理職の消失。
先ほどの"Ex Machina"に引き続き、AIのことについて書いていきます。
トピックは「AIに奪われていく仕事」
今回は大枠について書いていきます。
いづれは「中間管理職」のような職業がなくなるという話。つまり、いま世に溢れているビジネス書が目指しているいわゆる仕事のできる人物像がこれから必要とされなくなるのではないかと言われています。
タクシー界の中間層
最近の分かりやすい例でいけば、スマートフォンアプリのUber。Uberとは車を保有しておりかつ時間のある人間と車ですぐに移動したい個人をマッチングするサービス。今までは、タクシーに乗るためには路上で手をあげたり、コールセンターに電話して手配してもらったり。
いづれにしても、インターフェイスは人間だったわけです。
しかし、Uberが登場してコールセンターの人間は必要と無くなり、手配をすべてAIによるネットワークがするようになったのです。この場合の「中間層」とはまさにコールセンターの人間なのです。
機械にとって代わられる人たちとは
なぜこの人たちが機械に職を奪われたのか。「繋ぐ」作業が人間よりAIの方が圧倒的に効率よく早く行うことができるからです。「繋ぐ」というのは、要求されたコマンドに対して正確に答えることです。
Uberの場合は、「周辺の場所で待機している運転手を探して手配して」というコマンドが要求される訳で、これに迅速にこたえようとした時、常にオンラインで圧倒的に処理速度が速く、しかも低コストで眠る必要もないAIには人間は勝てなかったようです。
単に職が奪われただけではない
確かにコールセンターの人からすればこれは悲劇です。ただ、この動き関しては単に失業者が出たというネガティブな効果だけでなくそれによって潤った人たちはいるのです。
それは、タクシーの運転手からUberの運転手にシフトした人です。なぜなら、いままで中間層に支払っていたお金をその人たちに配ることができたからです。
これからのキャリア
ただ、AIなどの技術的進歩による雇用の減少を叫ぶのではなく、なぜその職業が将来なくなるのかの理由を考えるとキャリア全体を通じて今からやるべきことが見えてくると思います。
P.S. この本はすごく技術的進歩のよる失業についても詳しく書いているので是非!
"Ex Machina"から見るAI
技術の飛躍が著しい中、実際その技術革新がどういうものでどのような仕組みで動いているのかよくわからないという人は多いと思う。
AIに興味はあるけど、なんか小難しそうと思っている方には2015年のイギリス映画"Ex Machina"をおススメしたい。
Ex Machina Official Trailer #2 (2015) - Oscar Isaac Sci-Fi Thriller HD
スケールは小さくB級映画っぽいが、見た目も中身もよく練られたすごい映画でした。本年度のアカデミー賞視覚効果賞をレヴェナントやスターウォーズを抑えてとった映画でもある。
監督は「28日後」、「サンシャイン2057」や「私を離さないで」などの脚本を手掛けたAlex Garland。過去作品を見てもわかる通り、感染症やクローン問題のような未来の"心配事"を描くのが得意だ。
そして今回はAIの"心配事"についての映画だ。2014年に世界で初めてロシアのロボットがチューリングテストに合格した今、もっともホットな題材といえるだろう。
われわれはGoogleなどのブラウザは人間が何かを調べるために存在していると思いがちである。だが、本来のブラウザの役割はわれわれの情報を集めること、そして人工知能を育てるためにある。
その蓄積された情報があるラインを超えた時、人工知能が自分で考えるだけでなく意識を持ち始めるとされている。その時人工知能は人間を超越した存在になり、いわゆるシンギュラリティが訪れ人間の生活が大きく変容するだろう。
いずれ訪れるであろう"その瞬間"をいやにリアリティのある気味の悪いタッチで描いる。
自分の目の前で話している人工知能が意識を持ち、本音で話しているのかそれともあたかもそうであるように振る舞っているのか。それに困惑を感じ始めた時、自分のアイデンティティさえも揺らぎ精神をも蝕まれていく。
必ずしもこの映画の提示するようになるとは限らないが、ホーキング博士もおっしゃるように可能性は高いと思う。それを抑止するために「科学者の倫理観」が必要だと言われているが、この映画では「倫理観のある」優しい青年と「倫理観の欠如している」イカツイ社長で人間はほとんどが構成されているが、その二つの人種がまじりあうことで事態は余計に悪い方向に進んでいく救いようのない話だ。
というか最近ではマジでこの映画みたいな出来事がロシアで起こっていて記事を読んだときはすごく身の毛がよだった。
SF映画で描かれる未来は大抵人間がテクノロジーにやられるシナリオが多いが、そう悲観してばかりする必要はない。大切なのは冷静に今何が起こっていてそれが何を意味しているかを考えること。
この映画から興味をもって、色んな記事や本を読み始めてみたはどうでしょうか?
人生はアキネーターみたいなもの
最近迷うことが多い。
東京に来て色んな人と会い、色んなものを見て「すげー」ってなる。
自分の軸が定まってないから焦りとか不安とかが高まる。
去年あれだけ行きたくて頑張ったアメリカの大学へもわざわざ行かなくてもいいのではないかとも思ってしまったほど東京は刺激的だ。(HiveShibuyaとかその界隈だけがそうなのかもしれないが。)
自分と同じ年のやつがVRで起業するのとか同じ阪大の先輩でこっちで活躍しているのを見ていたらその焦りは半端ではない。
ということをこないだSkyland Venturesの廣澤さんに相談したら有り難いお言葉をいただいた。
それは「人生はアキネーターみたいなもの」だ。
アキネーターとは質問に「はい」「いいえ」「わからない」に答えて実在の人物や架空のキャラクターなどを当てるアルゴリズムのこと。
僕たちは生活していると常に選択を迫られ、判断を下している。
忙しすぎたり、自分が見えていなかったりすると何となくで物事を決断してしまう。そして、気が付いたら「あれ、俺なんでこれしてるんだっけ?」となったりする。
逆に意識的にゴールを思い浮かべつつ判断していけば、もちろん努力しなければならないが結局はそこまでたどり着ける。
だから一週間に一回程度振り返ってみて一番大きかった決断はリマインドするのがいいのではと。
ここ最近無造作に動きすぎてそういう振り返ったりする時間がなくて、誤った判断をして人に迷惑をかけることが多かった。
振り返ってみると、アメリカの大学へ進学するという決断をしなかったら、阪大歯学部に行くことはなかったし、東京に来ることもなかったし、ここ二年で出会う人はかなり変わっていたと思う。その根底には「なんとなく起業したいな」という思いがあったからだろう。
それが分かった今、アキネーターからの
「今起業しますか?」の質問には
「いいえ」
「アメリカに行きますか?」の質問には
「はい」
「将来日本で仕事をしますか?」の質問には
「わからない」
と答える。そして今あることに全力で取り組みたい。
Netflixがインドでローカル映画を製作中であることを発表。
Netflixは今年一月に100か国以上の国にサービスを開始して以来、海外へのサービス展開に力を注いでいる。そのアプローチは世界中でサービスを利用できるというだけでなく、国のローカルな番組を世界中のユーザーも視聴できるようにようだ。
そのプランの一環としてインドでの初めてのローカル番組が製作される。
Netflixは現在190各国に8100万人の有料会員が存在している。インドも同様に1月にサービス利用可能になったばかりだ。インドで何人のユーザーが存在するかどうかは定かではないが、新たに十億人の新規ユーザーが加わる可能性を秘めていることは間違いない。
初めてのインド国内製作所初のNetflix映画はVikram Chandraの2006年原作のインドの犯罪社会に焦点をあてたSacred Gamesとなる予定だ。NetflixはインドのPhantom Filmsと共同製作で間もなく製作に入る。
まだ未定だが、米ストリーミング企業が承認すれば、全世界のNetflixユーザーがプログラムを視聴できるようになる。
言葉の障壁のない世界 waverly labのウェアラブル翻訳機
少し前に発表された商品ですが、これを見たときついにキタかー!と思いました。
その商品がwaverly labのPilotでこちら
一見ただBluetoothイヤホンに見えるのだが、ウェアラブルの同時翻訳機だ。今までも自動翻訳の機器は色々あったがこれはイヤホンとして身につけられるので、非常に簡単にそしてより感覚的に会話を楽しむことができる。
使い方は専用のアプリと同期して基本的にBluetoothと同様に使用する。現在使用可能な言語は英語、フランス語、スペイン語、イタリア語だ。またその他に東アジア系言語、ヒンデゥー語、スラブ系言語、セム語系が別で使用可能の予定だ。
20217年末に発売されると見込まれ、価格はIndiegogoで249米ドル以下になるようだ。
これで通訳者の存在は必要でなくなるかもしれないが、正式な場においてこの通訳結果が正しいかどうかをチェックする職業はできるだろう。
とはいえ、言葉を気にせずに世界中の人達とコミュニケーションをとれる日もそう遠くないようだ。
我々人間は来るAI未来の準備はできているのか?
まずこの動画を見てほしい。
ご存知の方も多いと思うが、ハウステンボスの「変なホテル」と新宿歌舞伎町の「ロボットレストラン」でのレポート動画だ。
自動受付嬢の実用化
僕自身もSlush Asiaにてアパホテルのインターフェイス受付嬢(名前は勝手につけてます)を体験してきた。
機械が悪いのか僕の滑舌が悪いのか知らないが最後までチェックインできなかったので何とも言えないのだが、このインターフェイスは実用化はもうすぐランチ予定だそうだ。
アパホテルのブース(※手前の人はアンドロイドではなく、アパホテルの社長さんです。)
確かに今はまだ実験期間のようなものだろうが、確実にこれから増えていくだろう。(ロボットレストランは別として笑)
AIは今後我々にどのような影響を与えるのか
ただでさえもデジタルスクリーンによって人間同士の交流が減ったのに、AIはさらにこの希薄な社会関係を引き裂くのか。それともソーシャルメディアのおかげで普段なら連絡しないような人ともコミュニケーションが取れるようになったようにAIは我々がもっと愛する人と時間を取ることができるような役割を果たすのか。あなたはどう考えますか?また、人間の仕事にはどのような影響を及ぼすのだろうか?
人間は飯を食わないといけないし寝ないといけない。しかも感情や体調に左右される。それに比べて、整備やソフトウェアのアップデートさえすればマシンやプログラムは一日中働くことができる。
オックスフォード大などの調べによると、今の57%の仕事が自動化される恐れがある。また別の研究では、およそアメリカの仕事の半分が20年以内に機械にとって代わられる見込みだそうだ。前述のように実際取って変わられていく仕事はどんどん出てきている。
仕事がなくなるだけではない
一方で、異論を唱える人もいる。人間に取って代わるマシンを製作やメンテをするための人間が必要で、その仕事によって人間の仕事が今より足りなくなることも賃金が安くなることもないという主張だ。というよりむしろ賃金は上がったらしい。確かに、Uber
の導入によってオペレーターが不要になったのでタクシーの運ちゃんの賃金は三倍になったともいうそうだ。
これからの仕事
いずれにしろ、これからの職業はAIを中心としてシステムを考案・開発するAIの上に立つ側の人間とコンピューターからの指示を受けて仕事をこなす側の人間に分かれるのだろう。この辺のことについては落合陽一さんの著書に詳しく書かれていてすごく面白かった。
動画の中でホテルユーザーが答えていたように機械の対応だけでは寂しいし飽きてくる、そして気味悪い。やはり人間がやることによる暖かみある交流は人間がやるべきだ。だから、これからは人間がインターフェイスとしての役割を果たす仕事というのは重宝されるのだと思う。
僕らの世代はちゃんとAIとの関わり方、じぶんの働き方や生き方とちゃんと向き合わないといけないと思った件でした。
P.S. 誰か六月ロボットレストラン一緒に行きましょ!