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イスラエルについて知ってほしいこと

Facebookでも同じ内容を投稿しましたが、2ヶ月のイスラエル生活を経ての活動報告を書かせていただきます。


イスラエルって実際のところどんな国じゃいという人に向けて。多分WBCイスラエル意外と強いぞみたいな感じで日本では湧いていたのではないかと思います。


去年Slush AsiaやらSkyland Venturesやらで活動していた時に「イスラエルはスタートアップネーションらしいぜ」という噂を小耳に挟んでいたこともあり以前から行ってみたいなと思っていたイスラエルで2ヶ月ほどインターンしてきました。インターンについてはまた後日書きます。


結論から言うと、噂は本当ですし正直僕はスタートアップに関わらずイスラエルという国自体(パレスチナガザ地区には行ってないので国自体という表現は正確ではないかもしれません)またユダヤの文化に惚れ込んでしまいました。


もともと大学に戻る予定で渡米の三日前に急遽決まったことだったですし、(上記のような噂を聞いていても)イスラエルに対して、砂漠が広がってラクダがあっちゃこっちゃにいてミサイル投下や自爆テロが日常的に起きているというイメージを少なからず持っていたのでもちろん不安でした。最終的にはそのイメージが180°変わることになりました。

 


<街の雰囲気、宗教>


実際、国連が指定している首都のTel Aviv(イスラエル自体はJerusalemが首都と主張しています)に来てみると、ちょっとビジネス街から歩くだけでビーチがあり、物価はめちゃくちゃ高いのはねっくですが、とても安全で食べ物も美味しいしみんなとても人懐っこい。自分は雰囲気は大阪に似ていてすごく過ごしやすい街だなと感じました。
Tel Avivの人の90%が無神論者らしいですが、車で45分くらいのところにあるJerusalemは本当にユダヤ教キリスト教イスラム教の方がそれぞれたくさん住まわれていて雰囲気は一気に荘厳になり一変します。それと同時にゲイの聖地のTel Avivと宗教の聖地のJerusalemが一つの国の中で共存しているということもなかなか興味深かったです。これも世界中に(アジアやアフリカはかなり稀な印象を受けた)離散したユダヤ人が各国の文化をを持ち込んでできたのがイスラエルの文化であり、かなりの多様性を持ち合わせているが故に実現していることなのかもしれません。Tel Avivに関しては皆さんの抱いている中東の雰囲気はほとんどありません。もちろんネゲブ砂漠などの南の方の街に行けばマシンガンを持った軍人やイスラム系の方もラクダもたくさんいます。イスラエルは比較的小さな国なので簡単に全体をざっとみて回ることができるのですが、少し離れた場所へ行くと全く違った雰囲気がありなかなか不思議な国でした。

 


<暮らす人々>


今自分は20歳ですが同じ年齢のイスラエル人に会うことは全くと言っていいほど会いませんでした。というのも超正統派の宗教家でない限りは18歳から男性は3年間女性は2年間の徴兵制度があるからで。徴兵終了後2年ほど旅行したりと休暇をとったりする人も多くそのあと大学へ行くそうなので、日本でいう新卒が早くても26, 7歳みたいな感覚です。でも、兵役時代の経験で得られるのは精神的身体的タフさだけでなく、日本では大学の学部や職種によって偏りがちな横の繋がりやリーダーシップだと思います。実際インターン先のCEOのリーダーっぷりはすごかったです。また、アメリカに行こうがヨーロッパに行こうがアジア人にはどこでも会うのですが、ここでは本当に街中を歩いていても自分と同じ人種と会わない。これは結構自分にとっては新鮮な体験でした。

 


<スタートアップ>


スタートアップに関しては、数日前にMoblieyeがintelに買収されたというニュースをご存知の方も多いと思いますが、その自動運転車向けのセンサーを開発しているMobileyeはイスラエル発スタートアップです。一人当たりGDPにおけるベンチャー投資額でもイスラエルはダントツの一位で、二位のアメリカの二倍ほどあります。全体的な俯瞰とすれば、CyberSecurity(これは地理的条件からして必然だと思います), FinTech, automobile industryが盛んな印象を受けました。どのスタートアップもイスラエル国内のマーケットが小さいので創業時点から世界に目を向けることが前提になっていました。ここは自分はまだ不確かですが、IPOを目指すというよりはM&AやExitまた技術面での提携を求むスタートアップが多いように感じました。ですので、海外からのITやテクノロジー関連の企業が多数視察に来ています。もちろんサムライの榊原さんやイスラテックの加藤さんがイスラエルスタートアップのブランディングを行なってらっしゃるおかげで日本国内での知名度も上昇しているようで、特に今年から日本からも大企業の方がたくさん来られているそうです。自分が2ヶ月いる間だけでも10社くらいの方と会いました。(ちなみにそのほぼ半数の方が自動車業界でした。)歴史的にみて常に憎まれ殺され何度も絶滅する可能性が多々あったユダヤ人には自分でなんとかしないといけないという意識が強くあり、また失敗に対してもすごくおおらかで何度でもチャレンジできる環境があり、それが起業家精神やスタートアップネーションにつながる所以でしょう。それに軍隊で鍛えた技術力などが建設や通信の分野でユニークなスタートアップを産んでいるようです。

 


イスラエルの問題と偏見>


もちろん完全に安全と言い切るのは違うかもしれません。自分が滞在中も南端のエイラットにミサイルは落ちてますし、Tel Avivにもやはりミサイルが飛んでくるみたいなのは数年前にもあったそうで、ほとんどが迎撃されるそうですが街中のショッピングモールや各家には対ミサイルシェルターが設置されています。(けどここは北朝鮮からミサイルが定期的に飛んでくる日本と変わらないのではとも僕は思います。)それとはまた別にイスラエル人の中でも50年後にはこの国はなくなってるかもしれないからねと呟く人もいました。


現地に住まわれている日本人ガイドの方とガザ・パレスチナ問題についてお話ししてとても衝撃を受けました。一見、イスラエルといえばガザ・パレスチナ問題ばかりに注目が集まりがちですが、国内においては生活保護を受給しているユダヤ教超正統派とそれを支えている世俗派の間の財政的確執も大きな問題の一つなそうです。日本ではガザ・パレスチナ問題において一方的にイスラエルが悪というイメージを植え付けるような報道(イスラエルがそれらの地域に一方的にミサイルを落としているなどなど)がされていますが、実際はガザから攻撃を仕掛けているそうで、上記に書いたようにユダヤ人は自分のことは自分で守るという意識が強いので自国をテロから守るためにこのような手段をとっているそうです。確かに結果的に圧倒的な力で弱者をねじ伏せているように映るかもしれませんが、一番の問題は上記2地域が支援金を本当に必要な人に回さずに軍事費として使用し負のスパイラルに陥っていることだと感じました。


もちろんこれもまた別にイスラエル側からのバイアスがかかっている意見だとは思いますし、自分の目で確認した訳でも知識が十分にある訳でもないので中立的な意見はまだ出せないですが、少なくとも「日本での報道は間違っている」これだけは断言できます。次はきちんとパレスチナにも足を運んでみようと思います。最後に、資源のない日本はアラブ諸国との関係も保たないと行けないので現在行われているようないびつな報道になってしまうのだとも思います。。。


この章は本当はもっと書きたかったのですがここら辺でやめておきます。正直僕は歴史と政治にすごく疎いです。このあたりに詳しい方教えてください。勉強したいです。

 


<これからのイスラエルと自分>


残念ながら現在イスラエルを訪れる日本人は大抵キリスト教の方か大企業の方でスタートアップを視察しにきたという人ぐらいです。せっかくイスラエルは政治的、宗教的、技術的色々なトッピクにおいて面白い国なのに間違った報道やイメージで行くのを戸惑うというか行くという選択肢にも上がらないというのは少し勿体無いし残念だなと思います。自分もご縁でたくさんの方に助けていただいたのでこれを読んでイスラエル行ってみようかなって思ってくれた人は手伝いますのでぜひ。


とはいえども特に今年から徐々に日本との関係が良くなっているタイミングでイスラエルに滞在できたというのはとても幸運だなと思いますし、比較的イスラエルに対して好意的態度を取っているアメリカの大学生としてまだまだ自分にやれることやりたいことがあるのでこの夏もイスラエルへ戻ることにしました。


イスラエルに行くことを実現させてくださった方々、現地で出会ったみなさんありがとうございました。おかげで今まで触れたことのない文化や思考に出会い、そして安全に楽しく過ごすことができました。また6月によろしくお願いします。